6th productとなるFES.ですが、商品名ではなく、機構の総称になります。
使い方はユーザーさん次第で、FES.が完成となります。
FES.のメインパーツとなるfunctional extension cubeは言わば人間で言う”関節”になる訳です。
お気付きの方はデザインも少し変わっているなぁ。。とお思いになったと思います。
僕は頭の中でハッキリと図面から立体までを完全に描けるまで、ペンも取らないし、Macすらも開きません。FES.に至ってはこの8ヶ月間はその状態で脳みそで練って練りまくる感じでした。これが右往左往してるうちはダメです。
そして、完全に形が浮かんだ時点で絵に落とします。だから仕様書の作成を入れても作業は30分〜1時間です。
当初は完全な四角いcubeでした。ですが残念ながら変換ローレットネジを入れたら、重量が30gをオーバーしていました。
僕はどうしても30g以下にしたくて、ひとつの角をカットして、約-2gにした訳であります。
何でそんなことしたのか?
角をカットしたデザインで”UL”を表現したかったのです。
「少しでも軽く。」
登山ではよく「削る」とも言いますよね。
“形としてそのプロダクトが持つメッセージを表現して伝えること。”僕がデザイナーとしてこれが最も大事な役割だと思っています。
なので、加工プロセスの際にも最後にこの角を削っています。
周りから見れば大したことない些細なこだわりかもしれません。製品には全く影響すらない訳ですし。。
でも、、
その些細なこだわりが出来ない。。
細かい面倒なことは後回し。。
多分、そこが一から出来なければ、きっと大きな仕事なんて到底出来ない。。と僕は信じています。
「これで良い。」ではなく「これが良い!」
そこまで納得できるまでやらないと、きっと良いモノづくりなんて出来ないんじゃないかなと。。
僕はデザインを始めた20代の頃からずっと変わらず、そう自分に言い聞かせてます。
そこまでちゃんと考えたので、胸張ってFES.は楽しんで頂けるプロダクトだと思います。
僕の妄想は形にしたので、使う妄想は皆さんにお任せします。
そんなFES.は今月末に発売します。
もうしばらくお待ち下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。